月が遠くで泣いている

私の願い虚しく、
S君は彼女と花火大会へ行きましたとさ。
誕生日のプレゼントをねだられたそうです。
熊、ティディーベアだそうです。
ああ、そんなすげぇ嬉しそうに話してくるなよ……
と哀しく想いつつ、笑顔で対応。
いつから私はこんな演技ができるようになったのか判らない。
でも私は、彼の「相談相手」という立場を極めるしかない。
できることなら生涯「相談相手」という立場でいようと思う。

それで良いんだ。
S君が恋人のノロケ話をしてくるときに見せてくれる笑顔が、
笑顔が見れると嬉しい。
私の名前を読んでくれると嬉しい。
今日、クラブの帰りにS君と一緒に帰ったんですが、
「なんかなぁ、なんか一緒に二人で話ができるのがすごい嬉しい」
と言ったら、S君は
「会うべき人に会ったんだって！」
とか言いました。
ちょっと前に小学校の時の恋バナをメールで話したんですが、
『私が楽しい事悲しい事色々話すのを
ちゃんと耳を傾けて聞いてくれるひとだった。
そうするうちになんか「この人しかいない！！」って惚れて、……』
とか打ったのをS君はちゃんと見てるはずなんだよなぁ。
だから判ってると思うんですが、
何であんな事言ってきたのかわかりません。

どうせ何も考えてないのかもしれない。
S君のことは好きだけど、ラヴなのかライクなのかわからない。
でも彼女とはれて恋人になったと聞いて、
涙を流したのはラブなのかなぁ。

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「冷静と情熱の間　Blu」を読みました。
S君に借りたんですよ。読んだんですよ。
で、少し想う。
順正がS君であおいがその彼女だとしても、
私は芽美にはなれんだろうなぁ。
いい所で多分インスー。
きっとそれぐらいでしかないんだ。

そう想うととても虚しくなったりです。

あ、明日から暫くクラブの合宿です。
帰ってくるのは8月2日です。

『修行』ですよ。「修行」してきます。

もちろんS君も一緒なのです。

あー、なんか辛いですね。